社会人になってから仕事で、ある日突然英語をつかわなかればならない状況におかれたり、これからたぶん必要になるので英文法をおさらいしたいなんてことがあると思います。
あるいは「ワーキングホリデーから帰ってきたけど、結局話せないままだ」という人は、もういちど文法から勉強したほうがいいかもしれません。
そんなとき「英会話スクールで勉強すればいいでしょ?」と安易に考えると、お金が無駄になります。
「じゃぁ、どうしたらいいの?」
というお悩みに答えます。
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英文法は絶対必要
結論から言うと、英文法は独学で習得すべきです。
理由は、留学や英会話スクールは実践の場であって、文法学習の場ではない。
あくまで文法がわかっていて英会話ができる人がいくべき場所です。
ワーキングホリデーで失敗する人の多くは、基礎的な文法学習ができていないために話す環境があっても会話の練習ができず、上達しないまま帰国します。
国内の英会話スクールに通うのも同じことで、文法がわからなければいつまでたっても英会話練習には至らず、延々と小学生がやるような発音練習などをやるはめになります。
『英会話の練習』の前提として、まずは英文法の知識の確立が必要なのです。
「英文法なんて、外国の子供が学ぶように教えてもらえばいい」という人もいます。
もちろん正しいですし、お金があり余っていて時間もある人ならそれでもいいですが、ふつうにお仕事されている人は難しいですよね。
可処分時間は増えるものではないので、大人が効率的に英会話スキルを習得しようとするのであれば、英文法をマスターすることが最短の方法です。
どうやって英文法の学習をするか
まずは自分の英文法の理解度を知る必要があります。
自分の英語力レベルを知る
語学学習でとくに独学となると、あまり楽しくないことも多いですよね。
なので自分のレベルを知ることで、挫折しがちな英語学習を負担として感じることなく進められるように、最適な内容を考えることが大切です。
TOEICなどをすでに受験していればそのスコアを参考にしたり、あるいは下記にあげた簡易的なテストの結果を下の表にあてはめてみてください。
そしてあなたに見合った学習を考えるといいです。
表中の『CEFR』は言語能力の国際基準である『Common European Framework of Reference for Languages(ヨーロッパ言語共通参照枠)』のことです。
レベル | TOEICスコア | 英検 | CEFR |
Level 1 | 〜345 | 3級 | A1〜A+ |
Level 2 | 〜465 | 準2級 | A2 |
Level 3 | 〜545 | 準2級 | A2+ |
Level 4 | 〜665 | 2級 | B1 |
Level 5 | 〜780 | 2級 | B1+ |
Level 6 | 〜855 | 準1級 | B2 |
Level 7 | 〜940 | 準1級 | B2+ |
Level 8 | 〜990 | 1級 | C1〜 |
教材の選びかた
上の表を参考に、あなたに最適な書籍なり教材を選べば、ストレスもあまりなく学習が進めやすくなります。
たとえ英文法を学ぶということであっても、以前の中学でやっていたような会話には使えない学習のしかたではなく、英会話を前提とした学習スタイルにしましょう。
NHKの英語講座で、英文法をまなぶのであれば『基礎英語』シリーズがおすすめです。
NHKの基礎英語シリーズ
レベルごとに様々な本を多読して学べるラダーシリーズ もおすすめ。
声にだしながら読むことで、英語のリズムを養ったり語彙力強化や、読みながら素早く前から訳していくことで、リスニングの練習にもなります。
ラダーシリーズ本選びの目安
他におすすめの教材としては、完全初心者向けの『Essential Grammar in Use』と少し上の『English Grammar in Use』があります。
この二つは本格的に英語を学ぶ人たちには定番の教材です。
※レベルごとのおすすめの教材について、詳しくはこちらの記事『英語の本で効果的にリーディング力をたかめる勉強法』の「おすすめの本」も参照してみてください。
勉強時間の作りかた
あとはいかに勉強する時間を作るということが一番難しいところですよね。
しかし僕もそうでしたが「独学は毎日何時間やる」などと決めずに、とにかく空いた時間に少しづつでも学習していくことが大きな成果に結びつきました。
机に座ることが学習ではなく、何かやりながらでも「これを誰かに英語で説明するにはなんていうんだっけ?」なんてことを考えて、あとでスマホのGoogle翻訳アプリで自分の訳をチェックしてみたり、わからなければHiNativeアプリで質問したり。そうしたこともちゃんとした学習です。
語学習得は合計3,000時間が必要だと言われますが、細切れの学習時間でもそこに含まれるわけで、まずは小さな細切れの勉強時間をたくさん作ることをおすすめします。