英会話の練習のために英語の本を読むのであれば、会話の実践で活かせるような読み方が必要になります。
また、教材となる本を選ぶときも書いた人やタイトルでなんとなく決めたりすると、挫折する原因となってしまいます。
この記事は、これから英語の本でリーディング学習をする人向けに、その方法と学習ポイント、本のえらびかたについての内容になっています。
✔︎ この記事の内容〜目次
英語リーディングの方法
リーディング学習は、英語学習の位置付けとしてはリスニングの入門編となります。
どういうことかというと、英会話で相手の話すことを聞いたとき(発音を聞き分けられるかどうかはさておき)瞬間的にどんどん頭の中で訳していく必要があります。
その練習を英語本などを使って訓練するわけです。
学習方法の順番としては以下のような感じ。
学習の手順
- 自分のレベルに合った本を選ぶ(詳しくは後述します)
- 毎日10分から15分程度、時間を決めて読む
- リーディング用のノートを作って、わからなかったところを書き出しておく
- ノートに書いたものを調べて訳し、訳を意識しながら声にだして引っかからずに言えるようになるまで繰りかえす
重要なのは本選びです。
自分のレベルに合わないと読んでいても楽しくないので続けるのが苦痛になります。
また手順4では、書く英文が多くなると疲れるし時間もかかるのでしんどくなります。
続けるためにはとにかく自分のレベルに最適な簡単な本で、頭のなかでどんどん訳せるものを選びましょう。
なぜ声に出す必要があるかというと、口まわりの筋肉を動かすことで脳科学的に『運動性記憶』が働いて、記憶に定着しやすくなるからです。
これはとても効率的で効果があります。
リーディングのポイント
リーディング学習のポイントは4つ。
ポイント
- 『速読』を意識する。
- 前から訳していくクセをつける。
- わからない単語は意味を推測するか、わからなければどんどん飛ばす。(メモはしておく)
- よく出てくる単語は徹底的に調べる
1つ目のポイント、なぜ速読を意識するかというと、集中しやすくなるからです。
時間があるからとのんびりやっていると、案外集中できず、時間もあっという間に過ぎてしまいます。
2つ目のポイント、前から訳していく理由は、実際の会話になったとき英会話スクールなどのように、相手はゆっくり話してはくれません。
実際のネイティブスピーカーの話すスピードに慣れるまでは「これ普通の速さ?」と感じるほど早く感じます。
スピードを意識して前から訳していく訓練をすることで、将来的に「早く理解する」ことに慣れなければなりません。
3つ目のポイント、わからなければ飛ばすのは、推測力を養う必要があるからです。
実際の英会話になったとき、どんなに語彙力が優れていても、英語ネイティブでない僕らはかならずわからない単語に遭遇します。
そんなときいちいち調べることはできないので、文脈から推測する必要があります。
「おそらくこういう意味じゃないかな?」と瞬時に意味を考えるクセをつけると、いざというときに役に立ちます。
4つ目のポイントは頻出する単語はしっかり調べるです。
よく出てくる単語は、日常の会話でもとくに使われることが多いものです。
しかもそうした単語にかぎって意味の幅が広いことがあります。
たとえば「for」や「on」など、単純ゆえにものすごく使われるバリエーションは豊富です。
【重要】リーディング用の英語本選びは、まず自分のレベルを知る
これを読んでいるあなたは中学・高校と英語を勉強してきたかもしれません。
しかし、しばらく学習していなかった時期があれば多くを忘れてしまっていると思います。
例えば基本的な文型や限定的な修飾のルールなどが抜け落ちてしまったままでは、たとえネイティブの子供が読む本であっても苦労するはずです。
挫折することを防ぎ、自分のスキルが伸ばせるものを選べるように、まずは自分のレベルをチェックして把握しましょう。
英語が母国語の子供たちが、言葉を覚えていくように少しづつレベルを上げていく学習方法が、遠回りなようで実はとても効率的です。
レベルチェックの方法
すでにTOEICなどを受けている人はそれをもとにしてもいいですし、もしくは簡単に今すぐチェックしたいという人は、下記の無料でできる簡易テストを受けてみてください。
とくに登録などをしなくてもチェックできます。
NHKの簡易レベルテスト
多くの英語講座があるNHKのレベルチェックテストです。
テスト後に、自分のレベルに見合ったNHKラジオ英語講座がわかります。
テストはこちら(https://eigoryoku.nhk-book.co.jp/)
ケンブリッジ英語検定のレベルチェックテスト
イギリスの非営利組織、ケンブリッジ大学英語検定機構のおこなうテストのための、簡易的なレベルチェックテストは下記から受けられます。
※ 表中の『CEFR(Common European Framework of Reference for Languages の略)』は国際基準の言語能力のレベルをあらわす値です。
テストはこちら(https://www.cambridgeenglish.org/jp/test-your-english/)
おすすめの英語本
上でチェックしたレベルごとに教材を考えると、たとえば以下の表のような感じになると思います。
レベル | TOEICスコア・ 英検 |
CEFR | レベルに応じたおすすめ教材 |
Level 1 | 〜345・ 3級 |
A1〜A+ | ●NHKラジオ基礎英語1 ●ラダーシリーズ レベル1 ●Essential Grammar in Use with Answers and Interactive eBook: A Self-Study Reference and Practice Book for Elementary Learners of English |
Level 2 | 〜465・ 準2級 |
A2 | ●ラダーシリーズ レベル2 ●NHKラジオ基礎英語2 ●NHKラジオ基礎英語3 ●English Grammar in Use Book with Answers: A Self-study Reference and Practice Book for Intermediate Learners of English |
Level 3 | 〜545・ 準2級 |
A2+ | ●ラダーシリーズ レベル3 ●NHKラジオ英会話 |
Level 4 | 〜665・ 2級 |
B1 | ●NHKラジオ入門ビジネス英語 |
Level 5 | 〜780・ 2級 |
B1+ | ●ラダーシリーズ レベル4 |
Level 6 | 〜855・ 準1級 |
B2 | ●NHKラジオ高校生からはじめる「現代英語」 |
Level 7 | 〜940・ 準1級 |
B2+ | ●ラダーシリーズ レベル5 |
Level 8 | 〜990・ 1級 |
C1〜 | ●NHKラジオ実践ビジネス英語 |
ラダーシリーズを勧める理由は、価格が安いこととオーディオサポート(有料)もあるところ。
しかもレベルに応じた5段階のレベルがあって、内容のジャンルも幅広いです。
NHKの英語講座は短いトピックで区切られるので、長く続けるにはとてもいい分量です。
昔とちがって聞きとりにくいAMラジオでその時間に聞かなければならないということもなく、各番組のWebサイトでいつでも音声を聞くこともできるのでおすすめです。
とくにはじめたばかりのうちは、できるだけ会話文をたくさん読んだほうが、後々とても役立つはずです。
まずは焦ることなく『NHKラジオ基礎英語1』や『Essential Grammar in Use with Answers and Interactive eBook: A Self-Study Reference and Practice Book for Elementary Learners of English
』で、しっかりと基礎を固めていきましょう!
毎日継続することで確実にスキルアップしていき、気づいた頃にはレベルが今よりもずっと上がっていることでしょう。