この記事を読んでるあなたはきっとダイエットをしようとしている?
いや、もしくはマッチョになりたい人かもしれないな。
この相反する「ダイエットしたい」と「筋肉つけたい」の両者が共通するのはつまり『体型をコントロールしたい』ということですよね。
そのために必要なのは「痩せられる」という高価なサプリメントではなく、何冊読んでも効果のでないダイエット本でもない。
大切なのは基礎代謝量をもとにした、あなたが体型を維持するために必要なカロリーを知ることです。
そのためには次のステップで説明していきます。
- BMR(基礎代謝量)を出す
- BMRに運動量レベル係数をかける
- マクロ栄養素それぞれのグラムの値を算出
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マクロ栄養素の計算方法
なぜマクロ栄養素を計算することが大切なのかは本文のさいごにお話ししますが、「大切な理由なんかどうでもいいからとにかく痩せたい」「筋肉がほしい」というせっかちなあなたのために、マクロ栄養素の計算方法を説明します。
自分が1日に必要なカロリーを知る
まずはあなたのBMR、いわゆる基礎代謝量を知る必要があります。
基礎代謝量とは、なんにもせずに一日を過ごしていても消費されるエネルギー量のことです。
ゴロゴロしてテレビを観ていても消費される量なので、なにもせずにこれを超える量をポリポリ食べていれば太る、という目安になります。
ダイエットしたいと思っているあなたは超えてるのかもしれません・・・。
- 男性の場合
BMR = 66 +(13.8 × 体重)+(5 × 身長)-(6.8 × 年齢) - 女性の場合
BMR = 655 +(9.6 × 体重)+(1.9 × 身長)-(4.7 × 年齢)
こまかい数字がならんでますが、あなたの体重・身長・年齢をあてはめればBMRが算出できます。
でもダイエットしたくて読んでる人は、基本的にゴロゴロしたくなる面倒くさがりな人だとおもうので、簡単に計算できるWebサイトを紹介しておきます。
↓入力は画像内の赤字のとおり。
このサイトで性別と体重、身長、年齢を入力すればゴロゴロしてても計算できます。
ちなみに僕のBMR(基礎代謝量)は「1756カロリー」となりました。
一日に必要なメンテナンスカロリーの設定
さて基礎代謝量のBMRがわかったところで、次は一日に必要なカロリーを算出します。
習慣的な日常の活動をしながら、摂取しても(食べても)太りもせずやせもしないという、あなたにちょうどいいカロリーです。
基礎代謝量であるBMRは、なにもしなくても消費される必要最低限のエネルギー量でしたね。
でも普段の生活でなにもしない人というのはいないはずです。
みんなそれなりにブラックな会社に行ったり、お金がありあまってる人は旅行したりするとおもうので、多くの人はBMR以上にエネルギーを消費しているわけです。
「なんだ、また計算かよ。」と思った人がここで何人か脱落するので、残って読みつづけるあなたは着実にダイエット成功に近づいています。
がんばりましょう。
どう計算するかというと、BMRに対して運動量レベルの係数をかけてあげます。
運動量レベルは、運動をまったくしない人から毎日運動するような人までを5段階に分けています。
<運動量レベル係数とそれぞれの内容>
1.2 | ゴロゴロが好きな人で運動はしていない普通の生活をする人 |
1.375 | 会社勤めなどのほか、1週間に1〜2回は運動する人 |
1.55 | 会社勤めなどのほか、1週間に2〜3回は運動する人 |
1.725 | 体をつかう仕事などのほか、1週間に4〜5回は運動する人 |
1.9 | 体をつかう仕事してなおかつほぼ毎日運動する人 |
このレベル係数は、見栄を張ると好きなだけ食べられるエネルギー量になってしまい、運動していないのにその量でカロリーを出して食事量を決めてしまうと、鏡をみて「お前はだれだ?」なんてことになるので正直に係数を選びましょう。
僕の場合
僕の例でいうとBMRは1756で、ほぼデスクワークですが週に最低3〜4回は筋トレするので1.55という運動量レベルを選択します。
1756 × 1.55 = 2721.8
ということで「2721.8」を四捨五入した「2722」という値が、僕が普段の生活をするうえで必要なメンテナンスカロリーです。
これをもとに、必要かつ最適なマクロ栄養素を算出します。
マクロ栄養素とはつまり三大栄養素である、脂質・たんぱく質・炭水化物の3つです。
そのマクロ栄養素のグラム数を計算するときに、このメンテナンスカロリーをつかうので覚えておきましょう。
栄養素ごとの1日の摂取量を決定する
いよいよマクロ栄養素の計算をしていくのですが、たんぱく質・脂質・炭水化物それぞれの値を算出するための係数はいろいろあります。
文献やネット上にもいろいろあるのですが筋トレYoutuberのパイオニア、カネキンさんが紹介していた数値が、その実績からも信頼できるので、おなじ値で計算したいと思います。
カネキンさんはこんな感じ。
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計算の順番としては、たんぱく質・脂質・炭水化物の順で計算していきます。
1.たんぱく質を算出
ではまず『たんぱく質』から算出していきます。
体重1gにたいして、2.2〜2.5をかけます。
僕はふだん中レベルの運動をしていて筋肉の量も増やしたいので、すこし多めにたんぱく質をとりたいと思ってます。
体重は80kgなので以下の計算になります。
80 × 2.4 = 192
なので、たんぱく質は『192g(グラム)』となります。
2.脂質を算出
つづいて『脂質』です。
脂質というと脂肪のもとみたいに思われてますが、元気のもとであり、食べる組み合わせやその質さえ間違えなければ、健康づくりにたいせつな栄養素となります。
これも体重1gにたいして「0.9」をかけてあげます。
僕の例でいうと、
80 × 0.9 = 72
脂質は『72g(グラム)』となります。
3.炭水化物を算出
さて、いよいよみんな大好き炭水化物です。
この計算方法は、これまでのたんぱく質と脂質の計算の逆算になります。
つまり、たんぱく質と脂質でだしたグラム数をいったんカロリーに変換して、足した数をメンテナンスカロリー(BMR × 運動量レベル係数)から引きます。
すると、必要な炭水化物のカロリーが出ますので、それをグラム数に変換してあげます。
ここで必要になるのが、下記のグラムあたりのカロリー値です。
栄養素それぞれの1gあたりのカロリーは以下の通り。
- 脂質1gに対して、9kcalある。
- たんぱく質1gに対して、4kcalある。
- 炭水化物1gに対して、4kcalある。
たとえば僕の場合、
たんぱく質が『192g』でした。
たんぱく質は1gにたいして4kcalになるので、
192 × 4 = 768カロリー
脂質が『72g』だったので、
72 × 9 = 648カロリー
これらのカロリーを足した数値をメンテナンスカロリーから引き算します。
僕のメンテナンスカロリーは『2722カロリー』だったので、
2722 - (768 + 648) = 1306カロリー
1306カロリーが一日に摂取できる炭水化物のカロリー値となり、これをグラム数に計算します。
ここでは逆算となり、4kcalで炭水化物が1gなので割り算します。
1306 ÷ 4 = 326.5グラム
ということで一日に摂取できる炭水化物のグラム数は四捨五入して、327グラムとなります。
つまり僕の一日のマクロ栄養素それぞれの摂取量は以下のとおりになります。
<一日に摂取すべき栄養素それぞれの量>
たんぱく質 | 192グラム |
脂質 | 72グラム |
炭水化物 | 327グラム |
以上で計算は終わりとなります。お疲れ様でした。
ここまで読んだあなたは間違いなくマッチョ、あるいはダイエットが成功する15歩くらい手前まできました。
マクロ栄養素を計算する意味とまとめ
これ以外にも自分に最適なマクロ栄養素をかんがえる方法はいくつかあるのですが、後々どういう体型をめざすのかが明確になったときに微調整しやすいのが上記の方法になると思います。
筋肉を増やしてからだを大きくしたいとか、もう少ししぼって体脂肪をへらしたいと考えたとき、それぞれの係数を微調整することで理想の体型によせていくことができるようになります。
まずはこの方法を試しながら、体型を維持できる最適な数値というものをみつけていきましょう。
『太らないカラダ』の著者ジェイソン・ファン博士によれば、人間が自分のからだの体重をコントロールできるのは、30%程度だということです。
体重を変化させる方法はそう多くないなかで、確実かつ監視しやすい方法がこのマクロ栄養素の計算だと思います。
最後に、マクロ栄養素の計算を頑張ってやったわけですが次に大切なことはもちろん
運動です。