学び 英語学習

英会話初心者におすすめの教材とその勉強方法

英会話初心者におすすめの教材


20数年前にワーキングホリデーに行って以来、いまでも英語をつかう場面が多いのですが、最近はどんな英語の教材があるのか気になって、たまに本屋やamazonでチェックしています。

以前の英語教材とくらべると、はるかに良い教材がたくさんあります。

ひと昔まえは、ただ単語を集めたものや学校とおなじような教材ばかりで、『英会話』を前提とした話すための教材というのは少なかったように思います。

 

ポイント

これから英会話を学ぶとしたら、できれば効率よく最短で話せるようになりたいですよね。
どんな教材をつかってどんな学習をしていくのがいいか、おすすめの教材選びとあわせて説明したいと思います。
「中学・高校と勉強したけどいま一つピンとこなかった」という人でも、ひと通り試したあとには英会話がスタートできるところまで行けるはずです。
『✔️どう役に立つのか?』そして『✔️どう使うのか?』を解説しています。
これから説明する順に学習を進めていくと、英会話できるようになっているはずです。

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おさらい英文法のおすすめ教材


中学・高校を卒業してから文法をすっかり忘れてしまっていても、これさえあればおさらいできるという英会話特化型の書籍を2つ紹介します。
短期間でくりかえし読めば、おさらいできる内容だと思います。

 

書籍『一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)』


✔️どう役に立つのか?

文法書ではありますが、今までのような難解な文法の説明はしていません。
あくまで『感情の表現』をすることを前提とした説明しています。
つまり、ネイティブが話すときの意識やそのときに持つイメージが、どう英文に反映されるのかがわかります。
また、基本動詞や副詞、前置詞なども、ネイティブが話をする上でどういったイメージを持ってその単語をつかっているかが理解できます。

英語の仕組みをわかりやすく説明してくれるので、年齢関係なく学生から大人まで利用できます。

 

✔️どう使うのか?

まずは一通りさらっと読みます。
ページ数が多いので、あまり時間をかけて読むと挫折してしまいます。
読み方としては「あぁ、こんなの習ったな。」「こんなのあったっけ?」程度で読み進めていけばいいかと思います。

最終目的は『英会話』なので、この記事でのちに説明するジャーナリングなどの学習を実践しながら、そのときに辞書的に使うのがいいと思います。

 

書籍『カラー改訂版 世界一わかりやすい英文法の授業』


「シンプルに考え」「核心をつく」学習法で「あ〜、なるほど」を生み出す、スタディサプリ講師の関正生先生の本です。

 

✔️どう役に立つのか?

母国語以外の言語を学ぶには、やはり本質的な部分を理解しないとなかなか頭に入りません。
英文法辞典をいくら読んでも言いまわしが辞典らしさ全開だと、言っている意味すらわかりません。
それを助けてくれるのがこの本です。

『丸暗記しなくてもいい』というのが最大のウリです。
数学でも「なんでこの公式はこれでいいのか?」って思うことありませんか?
公式の理屈がわからないので結局は「もう面倒だから丸暗記しよう」となって、膨大な公式をひたすらおぼえるという苦行をすることになります。

この本を読めばそうしたこともなくなり、一つをおぼえることで他のことも応用して理解できるようになります。

 

✔️どう使うのか?

前述したように文法学習は、英文を「読み」(インプット)、「書き」・「話す」(アウトプット)で運動するように覚えていく方が効率的なので、この本を完全におぼえる必要はないですが「なるほど、そういうことだったのか」ということが後にも先にも経験的に感じられれば、より理解が深まります。

まずはさらっと読んで、「ちょっと引っかかったな」というところを再度よみ返すのがおすすめ。

格言や名言などをいくつもつかっているので、読みものとしても興味深くて楽しめる一冊です。

 

英単語の語彙力アップのための教材


英単語を丸暗記するにはあまりに数がおおすぎます。

「膨大な数すぎて、英語を話せる気がしない。」

そうなりますよね。
でもちょっとしたコツで丸暗記しなくてもいい方法があるんです。

 

書籍『英単語の語源図鑑』


✔️どう役に立つのか?

単語はとつぜん一つのことばとして生まれたわけではありません。
歴史のなかでいくつかの文字が組みあわさって作られてきました。
日本語にしろ英語にしろ、一つの単語の中にはいくつかの別の意味のものがくっつきあってできています。

英単語の多くは、

接頭辞+根語+接尾辞

という構成でできています。

それぞれはラテン語やギリシャ語が由来となっていて、それぞれが意味を持っています。
そこから意味を想定することができるので、読んでおくと知らない単語を聴いたり見たりしたときに、おおよその意味のアタリをつけることができるようになります。

これから先、英語を勉強していくうえで「あ〜、なるほど」という場面を増やしていければ、この本を読んだ価値があると思います。

 

✔️どう使うのか?

「どの接頭辞がどんな意味で〜」などと丸暗記する必要はありません。
一度さらっと読み、わからない単語があったときに「なんかいろいろくっついている単語だな」と気になったら見返すと、だんだん知らない単語でも推測できるようになってきます。
このクセができると、熟語のようなものも『推測グセ』がついてきて、丸暗記などしなくても直訳でなんとかなるようになります。

あと、ときどきこんな時ってありませんか?
「この英単語、いつも間違える」とか「どうしてもこれが覚えられない」というもの。

知識として接頭辞や接尾辞の意味をぼんやりとでも知っておくと、なかなか覚えられなかった単語にたいして意味を推測できるようになるので、ずっと覚えやすくなります。

かんき出版
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辞書『Paperback Oxford English Dictionary 7/E』


✔️どう役に立つのか?

英文法がある程度できるようになったら、英単語を調べるには英英辞典がいちばんです。

英英辞典のいいところ

・単語をビジュアル的にイメージできる。
・似たような意味を持つ単語はたくさんあるが、どういったシチュエーションで使われるのかの説明が書かれているので、使いわけがわかる。
・単語を感覚的にイメージして意味を理解することができる。
・例文が文法的に簡単でわかりやすい。

 

✔️どう使うのか?

いつもこれを使うというよりも、スマホでサクッと調べてみたら類義語が多くてどれが最適なのかわかりにくいときに引いてみるといいです。
単語のほんとうの意味がイメージできるので、使い分けができます。

また、ネイティブと会話するときなどにどうしてもわかりにくい単語をマークして質問したりすると会話がかなりはずみます。

時間があればつねに英英辞典を使うのも手間ですがかなり力になりますし、例文を音読するとさらに効果があると思います。

Oxford University Press
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英熟語への対策教材


英熟語の多くは丸暗記をしなくても、それなりに基本的な動詞や前置詞の語彙力と文法力があれば直訳できちゃいます。

「そうは言うけれど、それができなくて苦労してるんだよ。」ってなりますよね。
でもそれって、実は直訳できないもっと別の理由があるからかもしれません。

 

書籍『英語イディオム語源辞典 語源とイラストでスラスラ覚える』


✔️どう役に立つのか?

熟語は時代のうつり変わりとともに生まれてきたものも多くあります。
つまり歴史的背景で生まれた言葉。
今で言うところの「流行語大賞」でノミネートされるような言葉です。

その背景を知らないと「なんでそうなるの?」ってなります。
例えば100年後の子供たちが『あつ森』という言葉の意味を聞いても、きっとわからないでしょう。
言葉が生まれた背景を知らないと覚えにくいのです。

そんな、熟語の理解のしかたを助けてくれるのがこの本。

これもかならずおぼえる必要はなくて、さらっと読んでおくといいと思います。
そもそも英熟語はかならず使う必要もなくて、普通に単語を組み合わせればできてしまったり言い換えもできます。相手が言う熟語であっても、たいてい直訳すればいいだけです。
それでも直訳ができないような熟語がうまれた背景を、この本が示してくれます。

 

✔️どう使うのか?

背景を知ることで覚えやすくなるので、さらっと読んでおくといいと思います。
間違っても丸暗記はしないこと。

学習するうえで「この本に出てたような気がする」と思ったら引いてみるという、辞典的に使うといいです。

語学学習は、必死でおぼえるよりも「必死で思いだす」「使ってみる」という努力をしていくと案外うまく覚えられます。

 

リーディング力アップのための教材


今まで声に出したこともない単語や英文は、発音のしかたも意味もわからず、存在すらもわからないこともあるはずです。
つまり赤ちゃん状態。

純ドメの場合、英語の文を読んで声に出せなければ話せるようにはなりません。
なのでリーディングもすごく大切です。

 

書籍『アインシュタイン・ストーリー The Albert Einstein Story (ラダーシリーズ Level 1)』


「英語がひたすら並ぶのは眠くなる。」

わかります。

でも自分の興味のある内容なら少しづつでも読んでいけるはずです。
そこでおすすめなのがこの『ラダーシリーズ』です。

 

✔️どう役に立つのか?

自分の興味のある内容で選べるほど、コンテンツが豊富です。
また自分のレベルにあったものをレベル1からレベル5までで選択できるので、難なく読むことができます。

興味のあることは長く続けやすいので、

 

✔️どう使うのか?

一日15分くらいで集中して声にだして読みます。
はじめて見る単語はかならず、Google翻訳アプリなどで発音を確認しましょう。
「発音できない単語は聞きとれない」ので音読はとても重要です。

「話す」「書く」という行為は、顔や手の筋肉をうごかす、つまり運動神経をつかっています。
なにか覚えようとするとき同時に運動神経を使うことを『運動性記憶』といい、記憶定着に深く関わっています。
このラダーシリーズは、レベルが1から5までありますが、レベル1でも使われる単語数が1000程度あるので語彙力アップにもかなり効果的です。

ちなみに単語の意味は、ほとんど巻末に掲載されているので、いちいち辞書を引いたりする必要がないのも便利なところです。

 

リスニング学習に役立つ教材

 

書籍『CD4枚付 ネイティヴの脳&耳になる 英語高速メソッド パーフェクト英会話集』


✔️どう役に立つのか?

この教材のいいところは、前から訳すクセがつくところ。
テキストには単語や構文ごとに区切って、訳が書かれているので文の前から順に訳すことに感覚的に慣れてきます。

他の音声教材とくらべると、耳が英語に慣れていきやすい教材ではないかと思います。

 

✔️どう使うのか?

CD付きなので、音声を聴きながらテキストも併せて使っていきます。
英文のみの音声のあと、単語などのあいだに日本語訳が入った音声が流れるので、くりかえし学習しやすい構成です。

 

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Amazonプライムの会員になれば、月額¥500で海外ドラマをみながら英語学習ができます。
おまけに音楽や書籍も無料で視聴できたり、買い物もお急ぎ便で配送料が無料になります。

 

✔️どう役に立つのか?

聴きとり学習に最適です。
海外ドラマの、一回の放送が30分くらいのものなら飽きずにみられると思います。

学園ものや会話形式のコメディーだと、実際の会話を学べるのでとてもいい教材になります。
英語字幕にできるので、実際に使える英語を目と耳で確認できます。
得られる効果は、理解するスピードと聞きとりの正確性の向上です。

 

✔️どう使うのか?

海外ドラマはたくさんありますが、比較的会話が聴きとりやすいフレンズがおすすめ。
もちろん他に興味があるものでもいいですが、専門用語がおおすぎると飽きてしまうかもしれません。
あなたの英語レベルに併せてチョイスしましょう。

映像をみながら、聞きとった言葉をノートに英語で書いていきます。
書き込めるのは、単語がパラパラとかける程度でしょう。
一通り観終わったら、バラバラに書き込んだ英語を文にしてみます。

初めのうちは文に直せなかったりしますが、その動画をもう一回観てさらに追記していきます。
それでも、おそらく穴あき文だったりしますが、文脈から推定して単語を埋めます。
これを繰り返すことで、会話のリスニング力だけでなく、聴いたときにわからない単語を会話の途中で推測して文をつなげて理解する力もついてきます。

実際に英会話するようになったとき、かならずわからない単語が出てきます。
それでもこの「推測する」テクニックを身につけていると、将来的に会話がスムーズにできますし、「その〇〇って言葉は、どういう意味?」と質問することもできます。

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最強の学習法、ジャーナリングの教材


とても学習効果のたかいジャーナリング。
その効果と方法を見てみましょう。
使用するのはノートだけ。

 

ノート『コクヨ キャンパスノート 5冊パック 5色アソート B5 B罫 30枚 ノ-3CBN×5』


✔️どう役に立つのか?

アウトプットこそが記憶定着のカギです。
そしてこのジャーナリングこそが効果の高い学習方法だと思います。

前述した通り「書く」というのは「運動性記憶」として忘れにくい記憶になります。
また自分の書いたものを何度か見直すことも長期記憶に効果的です。

入力された記憶は、脳の「海馬」に2〜3週間ほど仮保存されます。
その期間に何度もその情報がつかわれると、脳が「重要な情報である」と認識して「側頭葉」へと移して長期保存されます。
目安として、2週間に3回以上おこなうことで長期記憶として残りやすいと言われています。

 

✔️どう使うのか?

ジャーナリングで、完全な英語のアウトプット作業をします。

一日20分程度、関心・興味のあるトピックをひとつ決めて、誰かに話すように思いついたことをどんどん英語でノートに書きこんでいきます。

例えば自分の仕事のこと、趣味のこと、家族のことなどを誰かに説明するように書いていきます。
そのときに様々な壁にぶつかります。
「この言いかたは英語でなんて言うのか?」とか「この単語の使い方はあっているのか?」とか。
それを調べながら文を作る過程がかなり有意義な学習になります。

そしてかならずやるべきなのが添削してもらうこと。

「でも英会話スクールにも行ってないし、添削してくれる人がいない。」

そんなときは、無料でも使える『HiNative』アプリをおすすめします。
入力した質問を、ネイティブたちがそれほど時間もかからないうちに添削して返信してくれます。

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結果的にジャーナルを作って英文が蓄積されてくると、誰かと会話をしたときに大いに役立ちます。
自分で覚えて作ったものは忘れにくいものです。
それらをいろいろ工夫して、文をおもしろくしてみたりして使えばさらに上達していくはずです。

2週間、1ヶ月と日にちが立ったときに、書き出したジャーナルを見直してみると、自分の成長をかならず実感できます。
大切なのは短時間でも毎日続けることです。

 

すべて合わせても¥12,000くらいです。(Amazonプライムは月額¥500)
いきなり英会話スクールに通うよりははるかに安くて、確実に英語力が上がります。

独学で、できる限りレベルを引き上げておくかどうかで、英会話スクールなどでの成長率が大きく変わると思います。

今はお金をかけなくても、独学できる環境は最高に整っている時代だと思います。
独学で英語力に自信がついたら、オンライン英会話などで実践あるのみです。

その頃には自分なりの学習方法を身につけているはずですので、さらに成長スピードは早まっているはずです。

 

他にもいい教材となる書籍はたくさんあるので、ぜひ自分にあった本を見つけてください!

 

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