初心者でも、やり方次第で英語の本を読んでスキルアップできます。
「英語の本を読んでスキルアップってどういうこと?」って思いますよね。
どうリーディングの学習をするか、その方法とおすすめ教材を説明します。
この記事での『初心者』とはこんな人を想定しています。
想定する読者
- 中学生の英語が完璧ではないが、3年間は学習してきた
- 英語をふだん読む習慣がない
- 長文は苦手
- 語彙力はあまりない
- たぶん英検4級に合格するか微妙
そうした初心者のあなたでも訓練すれば、長文を読んでいくうちに“本当の意味の語彙力”が身について、英語で会話することが可能になります。
ただし、ある程度の根気と努力は必要です。
と書くと、
「やっぱり精神論っぽい」
「結局、努力とか必要なんだよね」
となって、つらくなりますよね。
でも少しでも「面倒な部分」をそぎ落とす工夫をすれば、苦労も減ります。
大きな努力を、細かくて小さな努力にして積み上げていけば、辛さもそれほど気にしないうちにいつの間にか実力がついていきます。
あとはどれだけ「英語にふれる時間を作れるか」です。
では、みていきましょう。
内容はこんな感じです。
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つらくならない英語リーディング
中学生のころ、試験対策のための勉強をやりつづけた結果、その方法から抜け出せない人が多いです。
何度か挫折しても「次こそは!」とふたたび始めてみると結局いつものような学習方法にハマって、同じように挫折してしまう。
僕もそうでした。
そこで「どうせ挫折するなら、力を抜いて楽しもう」と切り替えたところ、案外続けられるようになりました。
コツは「短い時間で、面白くなかったらすぐやめる」こと。
続けるためには方法がある
つらい学習をするからつらくなる。
つらくなるから挫折するので、集中していられる時間だけやればいいわけです。
長時間やらずに『毎日15分を2回だけ』などと決めてしまえば、案外気持ちも楽になって続けられます。
こうした「習慣化」は集中して勉強するためにも重要です。
人が一日のあいだで集中できる時間には限りがあります。
集中力をコントロールしているのは脳の前頭葉。
仕事でも遊んでいても『なにかを判断し決定する』という行為で、前頭葉の限りあるパワーをどんどん消耗していきます。
あなたが「飽きてしまう」「つかれてしまう」というのを感じるのは、無駄に『なにかを判断し決定する』ことなので、それをできるだけ減らしてあげること。
つまり『やることが決まっている』状態にしてあげればいいのです。
必ず『毎日15分を2回だけ』、朝と夕方、時間まで決めてしまえば、余計なパワーを使う必要がなくなるので、集中すべきときにできるようになります。
※集中力については、メンタリストDaiGoさんの『自分を操る超集中力』に書かれています。
リーディング学習は自分のレベルに見合ったもので、辞書をひかずに読めるものがいいです。
このあとでもおすすめの教材を挙げますが、今の実力より少しレベルをおとした挿絵の多いものをたくさん読むのがいいです。
感覚的に意味をとらえて、興味ある内容をどんどん読みすすめられないと、飽きてしまって挫折の原因になります。
よく「今の実力より少したかいレベルのものがいい」と言われますが、「挫折しないで英語をものにしたい」ということであれば、英語の環境で育つ子供のようにわかるところからレベルをあげていく方が、楽しく学べるとおもいます。
また、辞書をひかずに読むのも大切なポイントで、わからない単語はどんどん飛ばして、わかるところで意味をひろっていきます。
それでもわからない時は、思い切って別のわかる本を選びなおしましょう。
いちいち辞書をひくとストーリーが入ってこずに、結局読むのがつらくなり挫折の原因になります。
挫折の原因をどんどん潰していくことが、継続のコツです。
※たくさん読んで楽しく学習する「多読」の方法について詳しくは『英語多読 すべての悩みは量が解決する!』という本にくわしく書かれています。興味ある方はぜひ読んでください。
こうした自分のレベル、語彙力に見合った英語の読書を続けると、文法力も磨かれます。
文法は説明できないけれど、英文の意味は理解できるようになります。
おそらく英語を母国語として話すネイティブは文法の説明ができる人なんてそう多くないはずです。
日本人も日本語の文法なんて学校で教わってないですし、意識もしていないはず。
であれば、辞書なしで理解できる本をどんどん読んでレベルをあげていけばいいわけです。
効率よくリーディングで英語力アップする
ここでいう英語力アップは、語彙力です。
どんな勉強のやりかたをするにしても、単語は文で覚えた方がいいです。
理由は単語のもつほんとうの意味があり、似たような意味の単語でも文で表現すべき内容によって意味があわない、あるいは不自然な文になることがあります。
日本語であっても違和感のある文はありますよね。
実際に外国人の方に言われたことがある例としてこんなのがあります。
(紙と穴あけパンチを持って)「ここに穴を開通してもいいですか?」
この場合「穴を開けていいですか?」ですよね。
こうした違和感などは、単語を単語帳などで覚えていると起こりやすい間違いです。
でも、文に触れて単語の意味をおさえていくことで、使える英単語の知識が確実に増えます。
冒頭の“本当の意味の”語彙力とは、単語帳に記載された単一の意味ではなく、ある単語についてネイティブが頭のなかにイメージする本来の意味です。
たくさん英語の本を読むことで、徐々に自然と本当の意味を理解できるようになります。
ただし、短期間で効率よく覚えるにもコツがあります。
それは『1ヶ月に6回ほど繰り返す』ことと『声を出して読む』ことです。
なぜ1ヶ月に6回繰り返すのかといえば、あなたも中学生の頃に、学校で覚えた忘れられない単語などがあるはずです。
例えば、「I(アイ)・my・me・mine」など。
これらは学校の授業のなかで、そうした頻度で学習したから覚えているわけです。
高校でおそわったことがほとんど残らないのは、圧倒的に出てくる単語の数が中学の授業よりも多いため、授業であつかう機会が少ないので、記憶定着にいたらなかったのだと思われます。
※このあたりはスタサプ講師でおなじみの関先生も言っています。
また、声を出して読むというのは、「運動性記憶」が働くからです。
「書く」「声を出して読む」というのは、手や顔の筋肉を動かすことになります。
するとそのシグナルが脳の小脳から海馬、大脳連合野に送られるわけですが、小脳を経由することにより多くの神経細胞がはたらくことで、記憶に残りやすくなります。
すると忘れにくい定着記憶として保存されるのです。
初心者におすすめのリーディング教材
以上、リーディングによって得られる効果は高いです。
とくに初心者のうちから先入観なく簡単なものを読んでいけば、あっという間に洋書のペーパーバックが読めるようになっているはずです。
洋書の教材をみていく前に「amazon prime」に入ることをおすすめします。
英語の書籍は安くないので、できるだけお金の負担なくたくさん読める環境を手に入れるには、amazonのプライムreadingが最適。
もちろん加入しなくても無料の本はありますが、無料でえらべる本の数は増えます。
本を無料で読むだけでなく、音楽も映画もたくさん無料で視聴できますし、買い物でお急ぎ便や送料無料サービスが、月額たったの¥500です。
そして、今後リーディングだけでなくディクテーション(dictation)という、英語のドラマや映画などを観ながら学習する方法にも、教材になる動画がたくさん無料で観られます。
>>サービス『Amazonプライム』(30日間の無料体験付)
初心者の英語リーディングに最適な無料教材(amazonプライムreading)
「amazon プライム reading」には、キンドルアプリ(無料でインストール可能)があれば無料で読める児童向けから大人向けの洋書がたくさんあります。
そんななかでも、たくさん読んでいるうちにどんどん文法力も語彙力もついてくる児童書をいくつか紹介します。
無料のものだけです!
おすすめ01:『Everybody Worries (English Edition)』
なかなかタイムリーなコロナウイルスに関する子供向けの本です。
日常の生活についての話が、イラストとわかりやすい言葉で書かれているので、短時間で何度も読めます。
はじめはこのくらいがスラスラ読めていいです。
おすすめ02:『Kids Meet Japan (English Edition)』
お母さんが子供たちに、彼らのお父さんが日本にいって体験していることを話しています。
楽しいイラストと、わかりやすい英語での説明がとても面白く、ページ数も多くなくてあっという間に読み終わります。
おすすめ03:『Pomodoro Penguin Makes a Friend』
すこし本格的な絵本になっています。
1ページごとに挿絵と文がついていて、ボリュームはなかなかですが、こちらも可愛らしいイラストとストーリーがしっかりあって、読み応えはあります。
このほかにも、amazonではキンドルで無料で読める本がたくさんあるので、自分にあいそうな本を探してみてください。
児童書が飽きたらラダーシリーズ
すこしステップアップして、手軽に空き時間をつかいながら読みたいときにおすすめです。
片手でもてますし、巻末にはどうしてもというときに使える単語訳リストがあります。
(本当は使わずに読んだほうがいいですが・・・)
※こちらは無料ではないですが、リーディングには最適です。
『絵で読む英語 First Steps in Reading English (ラダーシリーズ Level 1)』
書かれた絵をひたすら説明している本です。
実際の会話でも使えるような文で書かれているので、どういったシチュエーションでは英語でどう言うのかがとてもよくわかります。
『アインシュタイン・ストーリー The Albert Einstein Story (ラダーシリーズ Level 1)』
「あまりに子供向けすぎて飽きた」なんてときには、ドキュメンタリーや伝記物などがいい刺激を与えてくれるとおもいます。
一見むずかしそうな印象ですが、このシリーズのレベル1であればどんどん読みすすめられるはずです。
ラダーシリーズはタイトルも豊富なので、自分のレベルや興味のある内容のものを選んでください。
英英辞書は読みものとしておすすめ
『辞書を使わなくても読める本を読む』ことを説明してきましたが、どうしても意味が知りたいときは、英日辞典ではなく、英英辞典を使いましょう。
英日辞典よりも、単語の本当の意味をわかりやすく説明しているので、読みものとしても活用できます。
今まで挫折してしまったあなた!
まずは無料で、簡単に読める本をたくさん読むというやり方を実践してみてはどうでしょうか。
新しい世界が開けるはずですよ!